子ども家庭福祉を学ぶ上で、土台となる最も重要な法律は児童福祉法です。
この法律は1947(昭和22)年に制定され、子どもにとっての最善の利益を第一に考えています。
また、日本独自の宣言である児童憲章や、国際的な約束である児童の権利に関する条約、そして2023年に施行された新しいこども基本法なども、子どもを支える大切な柱となっています。
1997(平成9)年:大きな名前の変更とルールの変化 |
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| 改正項目 | 改正内容 |
| 児童福祉施設の 名称変更 |
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| 保育所の入り方 | 市町村が決める「措置」から、利用者が選んで申し込む選択申込み制に変更 |
| 児童福祉施設 事業創設 |
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2001(平成13)年:保育士のパワーアップ |
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| 国家資格 | 保育士が国家資格となった(2003年施工) |
| 児童委員 | 法的に職務が規定され、主任児童委員が制度化された |
2003(平成15)年:地域の子育て支援 |
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| 子育て支援事業 | 市町村が子育て支援事業を行うことがルールとして決まりました |
2004(平成16)年:市町村の役割と子どもを守る仕組み |
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| 市町村の 子ども家庭相談 |
市町村が子ども家庭相談の第一義的窓口であることが明確化 |
| 保護児童対策 地域協議会 |
虐待などを防ぐための要保護児童対策地域協議会を設置できるとした 現在は設置努力義務 |
| 要保護児童に 対する措置 |
要保護児童が家庭裁判所の承認を得て、実施される所措置の期間が原則2年以内とされた |
2005(平成17)年:障害児の定義と利用ルールそれまでの「行政が決める」仕組みから |
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| 障害児の定義の 明確化 |
障害児を「身体に障害のある児童」と「知的障害のある児童」と定義しました |
| 障害児施設の 利用方法の変更 |
それまでの「措置制度(行政が決定)」から「利用契約制度(利用者が選択)」に変わりました |
2008(平成20)年:里親制度と家庭的養護の強化里親制度が法律でしっかり守られるようになり、 |
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| 里親制度の 改正 |
里親制度が児童福祉法に明確化されました。 里親の類型が「養育里親」、「専門里親」、「養子縁組希望里親」、「親族里親」の4つに整理され、研修も義務化されました |
| 新しい事業の 創設 |
小規模住居型児童養護事業(ファミリーホーム)が作られ、家庭に近い環境での養育が推進されました |
| 虐待防止 | 施設内虐待等の防止が規定され、発見者の通告が義務化されました |
| 改正項目 | 改正内容 |
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2010(平成22)年:障害児支援の統合(2012年施行)障害児の定義がさらに広がり、より手厚いサポート体制が整いました |
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| 障害児の定義の 見直し |
これまでの定義に「身体に障害のある児童」「知的障害のある児童」「精神に障害のある児童(発達障害児を含む)」となった |
| 2013年施行 | 「難病等の児童」が加わり、現在の形になりました |
| 法律の一本化 | 障害児に関する施策が「児童福祉法」にまとめられました |
| 新しいサービスの創設 | 放課後等デイサービスや、保育所等訪問支援がスタートしました |
2014(平成26)年:子ども・子育て支援新制度(2015年施行)保育所の役割が「助ける場所」から「支える場所」へと、 |
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| 児童福祉施設の 定義の変更 |
幼保連携型認定こども園が加わり、児童福祉施設は12施設になりました ※2024年(令和6年)4月1日から「里親支援センター」が加わり13施設になりました |
| 保育所の 目的の変更 |
第39条の記述が、従来の「保育に欠ける」から保育を必要とする」「乳幼児へと変更されました |
2016(平成28)年:児童福祉法の理念が根本から変わった年この年は、子どもが「守られる対象」から |
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| 児童の福祉を 保障するための 原理の明確化 |
児童が、適切な養育を受け、健やかな成長・発達や自立を保障されること等の権利を有することを明確化 |
| 家庭と同様の 環境における 養育の推進 |
もし家庭での養育が難しい場合でも、児童が「家庭における養育環境と同様の養育環境」で継続的に育てられるよう、国などが措置を講じることが決まりまし |
| 市町村・ 都道府県・ 国の役割 |
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| 支援を要する 妊婦等に関する 情報提供 |
医療機関や学校などが、支援が必要な妊婦さんや保護者を見つけた場合、市町村に情報提供するよう努めること(努力義務)になりました |
| 児童相談所の 体制強化 (専門家の配置) |
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2017(平成29)年:地域でのサポート体制の強化より身近なところで子どもと家庭を支える仕組みが整いました |
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| 市区町村 子ども家庭総合 支援拠点の整備 |
市町村が、必要な支援を行うための拠点を整備するよう努めることになりました |
| 要保護児童 対策地域協議会 の機能強化 |
調整機関に「調整担当者」を置くこと、そしてその人の研修受講が義務づけられました |
| 児童相談所 設置自治体の拡大 |
政令で定める「特別区」も、児童相談所を設置できるようになりました |
| 名称の変更 | 「情緒障害児短期治療施設」が「児童心理治療施設」という名前に変わりました |
| 児童相談所の 体制強化 |
児童福祉司(スーパーバイザー含む)の研修義務化が決まりました。 専門性を高めるために、しっかり勉強することがルールになったのです |
| 里親・養子縁組 の推進 |
里親支援や養子縁組に関する相談・支援が、都道府県(児童相談所)の業務として法律にハッキリ位置づけられました |
| 養子縁組里親の 法定化 |
養子縁組里親になるための研修義務化が決まり、都道府県が養子縁組里親名簿作成を行うことになりました |
| 18歳以上に 対する支援継続 |
一時保護中の子が18歳を超えても、20歳になるまでは施設入所などの措置を続けられるようになりました |
| 自立援助ホーム 対象者の拡大 |
大学などで学んでいる場合は、22歳の年度末まで対象が広がりました |
| 名称変更 | 情緒障害児短期治療施設の名称が児童心理治療施設に変わり、法における目的も改正した |
児童福祉法:第1条〜第3条の2(超重要条文) |
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|---|---|
| 第1条 権利 |
すべての児童は、児童の権利に関する条約の精神にのっとり、適切に養育され、愛され、保護されること、そしてその自立が図られる権利を持っています |
| 第2条 意見尊重と 責任 |
児童の意見が、その児童の年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先されます。 また、児童の保護者は、養育について第一義的責任を負います |
| 第3条 原理の尊重 |
1条と2条に書かれたことは、すべての児童に関する法令で常に尊重されなければなりません |
| 第3条の2 養育環境 |
原則は家庭での養育ですが、それが難しい場合は家庭における養育環境と同様の養育環境にしなければならない。 それも難しい場合はできる限り良好な家庭的環境で育てることが義務づけられました |
| 改正項目 | 改正内容 |
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2016(平成28)年・2018(平成30)年:障害児支援の充実障害を持つお子さんとそのご家族が、 |
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| 医療的ケア児に 対する各種 支援の連携 |
人工呼吸器などが必要な医療的ケア児について、自治体が適切な支援を行うよう努めることになりました |
| 居宅訪問型 児童発達支援 の創設 |
重度の障害で外出が難しいお子さんのために、自宅を訪れて支援する居宅訪問型児童発達支援が新しく作られました |
| 保育所等 訪問支援の支援 対象拡大 |
訪問できる先に、これまでの場所に加えて乳児院・児童養護施設などに入所しているお子さんも含まれるようになりました |
| 障害児福祉 計画の作成 |
市町村と都道府県は、支援を計画的に進めるための障害児福祉計画を定めることになりました |
2017(平成29)年:司法(裁判所)の関与と一時保護お子さんを守るための「一時保護」が長引く場合に、 |
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| 虐待受けてる 児童の保護者に 対する指導の 司法関与 |
里親委託などの申立てがあった際、家庭裁判所が都道府県に保護者指導を勧告できるようになりました。 その結果は裁判所に報告します |
| 家庭裁判所 一時保護の 審査の導入 |
保護者が反対しているのに一時保護を2か月を超えて続ける場合は、家庭裁判所の承認が必要になりました |
2019(令和元)年:保育士資格の欠格条項の変更時代の変化に合わせて、資格のルールが「一律にダメ」から |
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| 保育士の 要件の変更 |
これまでは成年被後見人または被保佐人というだけで一律に資格が取れませんでしたが、心身の故障により保育士の業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものへと、個別に判断する仕組みに変わりました |
2020(令和2)年施行:体罰禁止と専門職の充実子どもを傷つけない、そして専門家で支える体制がより強固になりました |
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| 児童相談所長 などによる 体罰の禁止 |
児童相談所長、施設長、里親などは、教育やしつけに際して、いかなる理由があっても児童に体罰を加えることはできないと明記されました |
| 児童相談所の 業務の明確化 |
一時保護解除後の児童の安全確保をしっかり行うことが、法律上の業務として明確化 |
| 児童等の 意見聴取の際の 配慮事項 |
児童福祉審議会などで児童に意見聴取をする場合は、その子の状況や環境にしっかり配慮が義務づけられました |
| 職員の 配置基準と 質の向上 |
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| 改正項目 | 改正内容 |
|---|---|
2019(令和元)年:2022(令和4)年4月1日施行 |
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| 医師および 保健師の配置 |
児童相談所の所員には、医師および保健師が、それぞれ1人以上含まれなければならないことになりました |
| 特別養子縁組の 2段階手続 |
特別養子縁組の手続きが2段階(①適格性の確認、②成立の審判)になり、①の際、児童相談所長が申立人または参加人として主張・立証することが可能になりました |
2022年改正(2023年施行)①民法改正(懲戒権の削除)による関連法の改正「しつけ」を名目に子どもを傷つけることを許さない、 |
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| 民法 第821条 (新設) |
親権を行う者は、監護や教育をする際、子の人格を尊重し、年齢や発達に配慮しなければなりません。 そして、体罰や心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならないと定められました |
| 児童福祉法 (改正) |
児童相談所長や施設長等についても、一時保護中や入所中の児童に対し、同じく人格を尊重し、体罰などの有害な言動をしてはならないことが明記されました |
| 児童虐待の 防止等に関する 法律(改正) |
児童の親権を行う者がしつけをする際も、同様に人格を尊重し、体罰などをしてはならないとされました |
②わいせつ行為を行った保育士の資格管理の厳格化子どもたちを守るため、不適切な行為をした者への処分が非常に厳しくなりました |
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| 欠格期間の 変更 |
禁錮以上の刑に処せられた場合の登録禁止期間が、これまでの「2年」から「無期限」へと大幅に強化されました(それ以外は3年) |
| 登録取消等の 事由 |
保育士の取消事由に、児童へのわいせつ行為を行った場合が追加されました |
| 再登録等の 制限 |
わいせつ行為で登録を取り消された者が再登録を希望する場合、厳しい審査を行う仕組みが導入されました |