18-1知的障害

知的障害は、知能指数(IQ)だけでなく、日常生活の適応能力の両面で判断されます。

定義と診断

発現 発達期(おおむね18歳まで)にあらわれる。
行政 厚生労働省や文部科学省が、特別な援助や支援が必要な状態と定義しています。
基準 世界保健機関(WHO)のICD-10が根拠です。

IQによる4段階分類

- IQ 精神年齢 生活の目安
軽度 50〜69 9〜12歳未満 日常生活はほぼ自立
中程度 35〜49 6〜9歳未満 習慣の習得は可能
重度 20〜34 3〜6歳未満 常に介助が必要
最重度 20未満 3歳未満 常に介護が必要

知的障害を代表する疾患・障害

疾患・障害 症状
フェニルケトン
尿症
先天性の代謝障害
早期発見・治療で知的障害を予防できます。
クレチン症 先天性の甲状腺形成不全
早期発見・治療で知的障害を予防できます。
ダウン症 先天性の染色体異常。
21番目の染色体が1本多い染色体異常。
心疾患を伴うことがあります。
レット症候群 生後5ヶ月くらいは平気。
女児に多く、自閉症や知的障害、手の常同運動が現れます。
小児期崩壊性
障害
2歳以降に発症。
発症した場合、機能を失って自閉症や重度の知的障害が現れます。
  1. 試験で迷わないための「数字」の整理ですわ💖
    知的障害 =「発達期(おおむね18歳まで)」
    「IQ 20・35・50」= 分類の壁
    20未満(最重度)、35(中程度)、50(軽度)
  2. 問題文の中に以下の言葉を見つけたら、それが正解への合図ですわ💖
    「代謝障害」+「予防可能」= フェニルケトン尿症💕
    「甲状腺」+「予防可能」= クレチン症💕
    「21番目」+「1本多い」= ダウン症💕
    「女の子」+「手をもむ(共同運動)」= レット症候群💕
    「2歳まで正常」+「その後失う」= 小児期崩壊性障害💕

18-2神経症性障害

神経症性障害とは、心理的な原因によって起こる障害です。
この障害が原因で、日常生活に適応できない状態のことを指します。
子どもの発症: 子どもでも発症することがあり、その原因は養育環境や、子ども自身が持って生まれた性格などが大きく関わっています。

抑制型愛着障害・脱抑制型愛着障害

養育者との間に安定した情緒関係が築けなかったことで、他人と適切な関係が保てない状態です。

  • 抑制型:誰に対しても関心を持たず、警戒するのが特徴です
  • 脱抑制型:誰に対してでも愛着行動を示してしまうのが特徴です
  • 試験の合言葉:DSM-5-TRでは、抑制型を「反応性アタッチメント症」、脱抑制型を「脱抑制型対人交流症」と呼びます。
    この言い換えが最大の狙われポイントです。

分離不安障害

子どもが養育者など愛着を持っている存在と、離れることを極端に不安がる障害です。

不安障害

初めての経験や場所で強い不安を覚え、体調にまで影響が出てしまう状態です。

  • パニック障害:電車の中などで急に冷や汗やめまいに襲われます
  • 過換気症候群:息苦しさが高まることで起こる症状です

転換性障害

強いストレスが「体の症状」に変わってしまう状態です。

  • きっかけ:震え、けいれん、視野が狭くなるなど

強迫性障害

つまらないことだとわかっていても、確認を繰り返してしまう状態です。

  • きっかけ:何度も鍵をかけたか見に戻る、物の配置へのこだわりなど

摂食障害

食事の行動に異常が出るもので、主に拒食症と過食症があります。

  • 拒食症:強いやせ願望。女性に多く、無月経になることも
  • 過食症食べたものを吐き出したり(嘔吐)、下剤を使ったりします

反抗挑戦性障害

怒りっぽく、かんしゃくを起こすのが特徴です。

  • きっかけ:口論や挑発的な行動。その年齢の子に比べてあまりに頻繁な場合に診断されます

心的外傷後ストレス障害(PTSD)

極度の恐怖(事故や虐待など)がトラウマとなり、嫌な記憶が蘇る(フラッシュバック)状態です。

チック

本人の意思とは関係なく、突然体が動いたり声が出たりする障害です。

  • きっかけ:男児に多くみられます

18-3子どもの不適応

身体的・精神的に問題がないにもかかわらず、心理的な不適応が起こる状態です。
場面緘黙
(かんもく)
家庭では普通に会話をするのに、保育所や学校など特定の場所では話せなくなる状態です。
吃音
(きつおん)
最初の音を繰り返したり、音が引きのばされたりして、スムーズに話せない状態です。
まばたきや首を動かすなど、体の一部が動いてしまうこともあります。
抜毛症
(ばつもうしょう)
自分のまつげなどを抜いてしまう症状です。
心に葛藤や不安があるときに起こるといわれています。
夜驚症
(やきょうしょう)
眠っているときにいきなり起き上がり、大きな声を出したり泣いて騒いだりします。
本人はその出来事を覚えていないのが大きな特徴で、成長とともに症状はなくなります。
  1. 「家では話せるのに外ではダメ」という場所の限定があれば場面緘黙ですわ💖
    「どこでも話せない」というひっかけに注意してくださいね。