児童虐待防止法における児童虐待とは、保護者が18歳未満の児童に対して行う行為のことです。
以下の4つの種類に分けられています
| 身体的虐待 | 殴る、蹴る、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、首を絞める、縄などで部屋に拘束するなど、体に危害を加える行為です |
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| 性的虐待 | 子どもへの性的行為やそれを見せること、性器を触る・触らせる、ポルノグラフィの被写体にするなどの行為です |
| ネグレクト | 家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、車内に放置する、重い病気でも病院に連れて行かないなど、育児を放棄・怠る行為です |
| 心理的虐待 | 言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的な扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(DV)など、心に傷を負わせる行為です |
児童虐待防止法(児童虐待の防止等に関する法律) |
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| 虐待の 早期発見 |
学校、児童福祉施設、病院、警察などの職員や医師、看護師、弁護士、女性相談支援員など、児童の福祉に仕事上関係のある人は、虐待を発見しやすい立場にあります。 そのため、虐待を早く見つけるための早期発見に努めなければならない義務があります。 |
| 虐待の 通告義務 |
虐待を受けたと思われる児童を見つけた人は誰でも、速やかに以下のいずれかの場所や人を通じて通告しなければなりません
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| 親権者の しつけ名目の体罰の禁止 |
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児童福祉法児童福祉法では、主に一時保護の手続きや、施設・里親といった |
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| 親権者の意に反する一時保護における家庭裁判所の承認 | 親権者や未成年後見人の意に反する場合、つまり保護者が「子どもを返して」と反対しているのに一時保護を続けるケースについてです。 児童相談所長または都道府県知事が引き続き一時保護を行おうとするとき、また、一時保護を始めてから2月を超えてさらに続けようとするときは、その都度、家庭裁判所の承認を得なければならないと決められています |
| 施設職員による虐待の禁止 | 施設で働く施設職員等は、施設に預けられている被措置児童等虐待など、子どもの心と体に悪い影響を与える行為をしてはいけません |
| 児童相談所長による体罰の禁止 | 児童相談所長は、一時保護されている子どもに対して、その子の幸せのために必要な措置をとることができます。 その際、児童相談所長は児童の人格を尊重するとともに、子どもの年齢及び発達の程度に配慮しなければならず、体罰などの成長に悪い影響を与える言動をしてはならないとされています |
| 施設長・ファミリーホーム養育者・里親による体罰の禁止 | 児童福祉施設の長、その住居において養育を行う第6条の3第8項に規定する内閣府令で定める者又は里親は、施設に入所している子どもや委託されている子どもに対して、児童の人格を尊重するとともに、年齢及び発達の程度に配慮しなければならず、体罰などの悪い影響を与える言動をしてはならないと定められています |
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準児童福祉法では、主に一時保護の手続きや、施設・里親といった「子どもの預かり先」でのルールが定められています |
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| 児童福祉施設の職員による虐待の禁止 | 児童福祉施設の職員は、施設に入所中の児童に対して、心や体に有害な影響を与える行為をしてはならないと、運営基準のレベルでもしっかり禁止されています |
「民法」の規定(懲戒権の見直し) |
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| 民法における「懲戒権」の見直しと新規定 | 国は2022年(令和4年)12月に、民法にあった懲戒権(子どもをしつけるために懲らしめる権利)の規定を見直しました。 これまでは「しつけ」を口実にした児童虐待が問題視されていたため、改正民法ではこの懲戒権の規定を削除しました。 そのうえで、新たなルールが定められています |
| 法改正後の新たなルール | 監護教育にあたっては、子の人格を尊重するとともに、その年齢および発達の程度に配慮しなければならず、体罰その他の子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならないものとしています |
| 監護及び教育の権利義務 | 親権を行う者は、子どもの利益のために、その子を監護及び教育をする権利があり、また義務を負います |
| 子の人格の 尊重等 |
親権を行う者は、子どもを育て、教育するにあたって、子の人格を尊重するとともに、その年齢及び発達の程度に配慮しなければならず、体罰その他の子どもの心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならないとされています |
我が国では、児童相談所が対応する児童虐待の件数が年々右肩上がりに増え続けています。
こども家庭庁の令和5年度の資料によると、児童相談所が対応した児童虐待相談の対応件数は225,509件となり、前年度に比べて10,666件増加したことで過去最多を記録しています。
※ここで言う「相談対応件数」とは、児童相談所が相談を受けて、援助方針会議を開いた結果、指導や措置などを行った件数のことです。
このように数値が増加している主な原因や傾向として、以下の2点が挙げられます。
こども家庭庁が2004年(平成16年)から毎年実施している調査で、1年間における保護者の虐待による子どもの死亡事例について「心中以外の虐待死」と「心中による虐待死」に分けて結果を公表しています。
全体的な傾向として、虐待による死亡は「より小さい子ども」が対象になりやすく、主たる加害者(一番の加害者)は「実母」であることが分かっています。
心中以外の虐待死(54例・56人) |
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| 死亡した 子どもの年齢 |
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| 死因となった 虐待の類型 |
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| 主たる加害者 | 「実母」が23人(41.1%) |
| 養育者(実母)の抱える問題 | 養育能力の低さ、育児不安、医師の診断による精神障害、うつ状態 |
心中による虐待死(11例・16人) |
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| 死亡した 子どもの年齢 |
「3歳未満」が4人(25.0%) |
| 死因となった 虐待の類型 |
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| 主たる加害者 |
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| 加害の動機 | 夫婦間のトラブルなど家庭に不和、こどもの病気・障害、保護者自身の精神疾患、精神不安、育児不安や育児負担感など、家庭内の様々な悩みが動機となっています |
子ども虐待対応の手引き(令和6年4月・改正版) |
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| 児童虐待防止対策 |
国は児童虐待防止対策としてこの手引きを公表しており、虐待が子どもへ与える影響には以下の3つがあるとしています
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児童相談所が主に担う役割 |
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| 死亡・生命の危険 (最重度虐待) |
きょうだいへの養育支援、分離保護後の親子への支援など |
| 分離保護が必要 (重度虐待) |
親子の再統合の見極めと支援、保護者の抱える問題を改善する支援、子どもの情緒行動問題への支援、きょうだいの養育支援など |
市区町村が主に担う役割支援が残されたきょうだいへの養育支援や施設退所後の支援 |
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| 在宅支援 (中〜軽度虐待) |
養育方法の改善等による育児負担軽減、保護者の抱える問題を改善する支援、親子関係改善に向けた支援、子どもの情緒行動問題への支援、必要に応じた分離保護など |
| 集中的虐待発生予防や 虐待早期発見・早期対応 (虐待ハイリスク) |
養育方法の改善等による育児負担軽減、保護者の抱える問題を改善する支援、親子関係改善に向けた支援など |
| 自立的な養育が可能 (虐待ローリスク) |
子育て資源等の情報提供、子育てに関する啓発、地域での子育て支援など |
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