28-1教育制度の歴史

目的
1872
明治5
  • 学制」の制定。わが国で最初の教育法規
  • 「国民皆就学」を目指し、フランスの教育制度を参考にして作られた
  • 被仰出書』の公布。当時の明治政府が掲げた教育の理念を示した
1876
明治9
東京女子師範学校附属幼稚園の開設
初代監事は関信三、主席保母は松野クララ
1879
明治12
  • 学制の廃止と「教育令」の制定
  • そ文部大輔の田中不二麿が中心となって制定されたもので、アメリカの教育制度を参考
1880
明治13
改正教育令の制定
修身を筆頭教科にした。これにより、儒教の色彩が強い教育方針へと変わっていく
1885
明治18
伊藤博文内閣の発足
初代文部大臣に森有礼が就任
1886
明治19
  • 森有礼による「諸学校令」の成立
  • この中の「小学校令」によって、小学校が教育機関として位置づけられた
  • さらに、尋常科の4年間が義務づけられ、わが国初の義務教育制度が誕生
1889
明治22
ハウが神戸に「頌栄保母伝習所」と「頌栄幼稚園」の開設
1890
明治23
  • 小学校令の改正
  • 教育勅語が明治天皇の名により発令。井上毅や元田永孚(もとだながざね)らが作成に協力
  • 赤沢鍾美・仲子夫妻によって新潟静修学校が開設
  • 保育事業である守孤扶独幼児保護会も併設
1899
明治32
幼稚園保育及設備規程」制定。幼稚園の保育目的や施設設備について、初めて定められた基準
・幼児の年齢:満3歳~小学校就学まで
・保育時間数:1日5時間以内
・保母1人あたりの保育する幼児の数:40人以内
1900
明治33
  • 第3次小学校令制定
  • わが国初の義務教育無償制度
  • 野口幽香・森島峰により、二葉幼稚園が開設(1916年に二葉保育園に改称)
1917
大正6
倉橋惣三が東京女子師範学校附属幼稚園の主事に就任
1926
大正15
幼稚園令」「幼稚園令施行規則」制定。これにより、幼稚園は小学校から独立した施設と認められた
・幼児の年齢:3歳未満の幼児にも入園が認められる
・保育項目:「遊戯」「唱歌」「観察」「談話」「手技」等の5項目になる
1936
昭和11
城戸幡太郎がマカレンコの影響を受け、保育問題研究会を発足
1945
昭和20
「ポツダム宣言」受諾により、第二次世界大戦の終結
1946
昭和21
  • 日本国憲法」制定
  • 教育刷新委員会が発足。戦後の教育改革を論議
1947
昭和22
  • 教育基本法」制定。わが国の教育理念、原則、学校体系を規定
  • 学校教育法」制定。「児童福祉法」制定
1948
昭和23
  • 保育要領 -幼児教育の手引き-」(文部省)刊行。作成には倉橋惣三も関わる
    ・幼稚園・保育所・家庭における幼児教育の手引として刊行
  • 「児童福祉施設最低基準」(厚生省)制定
1956
昭和31
保育要領が改訂され、「幼稚園教育要領」が制定
・幼稚園の教育課程の基準としての性格を踏まえた改善
・学校教育法に掲げる目的・目標に従って、教育内容を「望ましい経験」として示す
・望ましい経験を6つの領域(健康社会自然言語音楽リズム絵画製作)に分類整理
1964
昭和39
幼稚園教育要領改訂。以降の要領は文部大臣の告示となる
1965
昭和40
保育所保育指針」(厚生省)制定
1989
平成元
  • 幼稚園教育要領改訂(1990年施行)
  • 「幼稚園教育は環境を通して行うものである」ことを「幼稚園教育の基本」として明示
  • ねらいや内容を幼児の発達の側面からまとめて、5つの領域を編成(健康、人間関係、環境、言葉、表現)
  • 年間教育日数を最低39週とするとともに、1日4時間を標準とする教育時間を地域の実情などに応じて弾力的に対応できるよう表記を改訂
1990
平成2
  • 保育所保育指針改定・施行
  • 保育所保育の特性である養護と教育の一体性を基調としつつ、養護的機能を明確化するため、全年齢を通じて入所児童の生命の保持、情緒の安定に関わる事項(基礎的事項)を記載
  • 保育内容について、幼稚園教育要領との整合性を図るため従来の6領域(健康、社会、言語、自然、音楽、造形)から5領域(健康、人間関係、環境、言葉、表現)に改定
2008
平成20
  • 幼稚園教育要領改訂(2009年施行)
  • 保育所保育指針改定(2009年施行)
  • この改定により、厚生労働大臣の告示となり、法的拘束力を持った
2015
平成27
新しい教育・保育制度である子ども・子育て支援(新)制度が施行

28-2学習指導要領

わが国の教育制度において、小学校、中学校、高等学校、特別支援学校の教育に適用される指導の基準です。
学校教育法に基づいて、それぞれの学校ごとに児童・生徒の教育課程の基準を定めています。

  • 1947(昭和22)年:最初は「学習指導要領・一般編」という試案として作られました
  • 1958(昭和33)年:文部大臣(当時)の告示となり、これ以降は法的拘束力を持つものになりました

学習指導要領改訂の歴史

昭和33〜35
改訂
教育課程の基準としての性格の明確化
  • 道徳の時間の新設、基礎学力の充実、科学技術教育の向上等
  • 系統的な学習を重視
昭和43〜45
改訂
教育内容の一層の向上(「教育内容の現代化」)
  • 時代の進展に対応した教育内容の導入
  • 算数における集合の導入等
昭和52〜53
改訂
ゆとりある充実した学校生活の実現=学習負担の適正化
  • 各教科等の目標・内容を中核的事項に絞る
平成元年
改訂
社会の変化に自ら対応できる心豊かな人間の育成
  • 生活科の新設、道徳教育の充実
平成10〜11
改訂
基礎・基本を確実に身に付けさせ、自ら学び自ら考える力などの[生きる力]の育成
  • 教育内容の厳選、「総合的な学習の時間」の新設
平成15
一部改正
学習指導要領のねらいの一層の実現
  • 例:学習指導要領に示していない内容を指導できることを明確化、個に応じた指導の例示に小学校の習熟度別指導や小・中学校の補充・発展学習を追加
平成20〜21
改訂
「生きる力」の育成、基礎的・基本的な知識・技能の習得、思考力・判断力・表現力等の育成のバランス
  • 授業時数の増、指導内容の充実、小学校外国語活動の導入
平成27
一部改正
道徳の「特別な教科」化
「答えが一つではない課題に子供たちが道徳的に向き合い、考え、議論する」道徳教育への転換

教育委員会

教育委員会は、教育に関する事務を管理・執行するための行政機関です。

根拠法 地方教育行政の組織及び運営に関する法律」(地方教育行政法)に基づいています
設置場所 すべての都道府県、市(特別区を含む)、町村、および一部の事務を処理する地方公共団体の組合に設置されます
組織の
メンバー
原則として、教育長および4人の委員で組織されます
※ただし、条例で定めることにより、都道府県や大きな市(都道府県や市が加入する組合)では教育長および5人以上の委員、町村(町村のみが加入する組合)では教育長および2人以上の委員で組織することも可能です
制度の意義
  • 政治的中立性の確保
  • 継続性、安定性の確保
  • 地域住民の意向の反映
制度の特性
  • 首長からの独立性(知事や市町村長から独立して業務を行います)
  • 合議制(みんなで話し合って意思決定をします)
  • 住民による意思決定(レイマンコントロール:専門家だけで決めるのではなく、一般の住民の感覚を反映させる仕組みです)